今日は革のお話をさせて頂きますね。
先日、40代の男性ご依頼者様からの要望でリュックのお直しを承りました。
これはこの方のお母様の形見だそうですが、生前お母様がご自分で作られたものだそうなので色が褪せ、痛みが激しかったのですが『自分が使えるように修復して欲しい』との事でした。
私はオーダー制作だけではなく、時たまこういったご依頼を頂く事がございます。
お直しって手間が掛かるもので結構難しいのですが、ご依頼頂く方の想いを汲み取る為にお引き受けしたいし、故人の想いが込められたものに新たに命を吹き込んであげたい。
なるべく最小限で済むように・・
今回もお直ししてる時、お母様の映像が入ってくるんです。
バッグを作ってる時の映像だけではなく、この方がどういう方だったのかまでわかります。
私にその映像を視せてくれているんだと思うとそこに私がほんの少しのお手伝いをさせて頂けるのは嬉しいんです。
動物から頂いた命(革)
それに命を吹き込んだ制作者
そのどちらも無駄にはしたくない。
改めて、私は”革職人”という仕事が好きなんだなって思います。
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